故郷

「出身地は?」と聞かれた場合、「群馬県群馬郡群馬町です」と言うと、たいていびっくりする。そう、群馬県群馬郡群馬町、群馬の中の群馬、生粋の群馬県人なのだ。群馬県の「ご当地踏み絵」をやってみると、結構「そうそう」と思い当たる節がある。これ、県外の人にはまったくわけわからんだろうなあと思う。妻はけっこう面白がってみていたけど。

私の出身地群馬県市町村合併が盛んらしい。群馬に限ったことではないかもしれないが、最近多いらしい。私の出身地もついに高崎市に吸収合併されてしまった。

まあ、高校は高崎だったし、買い物等も殆どは高崎に行っていたし、最寄り駅も高崎市内だったから、「高崎」に住んでいたとも言えた訳だが、実際に群馬県群馬郡群馬町(入力してみるとウンザリするし、住所の記入欄に書き入れるときもウンザリする)がこの地上からなくなってしまうというのは、少し寂しい気がする。何となく自分のアイデンティティの一部が削り取られてしまうような感じだ。それほど大袈裟な話ではないかもしれないが、今度日本に帰って生まれ故郷に帰っても、もう群馬県群馬郡群馬町はないのである。もうウンザリしながら書くこともなくなるのかと思うと、それも寂しい。

「新」高崎市の発展を異国からお祈り申し上げよう。

今週のワイン:Everett Ridge 2001 Dry Creek Zinfandel 去年、Dry Creekバレーの端にあるEverett Ridgeワイナリーに行って買ってきたワイン。Zinにしては軽くてエレガントな香りとベリー系の甘さを持つ。最初の一口はPinotかと思うほどの芳香。しかし味わうとしっかりとした芯のあるZin。旨い。☆☆☆☆