寒中ワイナリ巡り(2)

二日目の記録。
10時前にホテルを出て、最初の目的地Marimar Estateへ向かう。去年、ラスベガスへ行ったときに、イタリアンレストランで飲んだChardonnayがここのものだったのだが、とても美味しかったので、今回のワイナリ巡りに組み込んだ。テイスティングのイベントは11時からなので、まだちょっと早い。そこで、地元のスーパーAndy'sへ寄って買い物をすることにした。ここは、ローカルプロダクトを扱っているグロッサリーストアで、なかなか気に入っている。ここではワインも取り扱っていて、本当に近所のワイナリのワインが取り揃えられていた。Marimarはあるかなと探してみると、やっぱりあった。ここで値段をチェックしておく。もしワイナリでの値段が高かったらここで買えば言いわけである。Andy'sを一通り見てからMarimarに向かった。ちょうど11時だったのでまだ客は居なかったが、次から次へと客が訪れてきた。人里はなれた僻地にあるのに、建物は立派で、犬が出迎えてくれた。

テイスティングはChardonnayとPinot Noirで、どれもキリリとしていて味わい深く、美味しかった。ワイナリのオーナー自らワインを注いでくれた。スペイン料理をいくつか頂きながら、ゆっくりと飲む。値段をチェックすると、やっぱりスーパーで買うほうが安い。ということで、ここでは飲んで食べただけで、次の目的地へ向かうことにした。


次は、その名もずばり、Russian River Vinyards。ここはPinot Noirを楽しみにしていたが、どうやら一通りの品揃えがあるようで、特にPinotに特化しているわけではなかった。一通り試飲をしたけど、これというものがなかった。でも、樽から直接注いでくれたSyrahは美味しかったけど。で、ワイナリの人が、「KasuariというFriend Wineryもカウンターを出しています。」と教えてくれたのでそちらも試飲してみる。全然期待していなかったのだが、ここのPinotが物凄く美味い。2005年ものなのに、リリースしたばかりのものなのに、何でこんなにまろやか?と思わせるほどの作りだった。ワインメーカーから注いでもらい、少し話ができた。

Kasuariはまだスタートして何年も経っていない、ごく小さなワイナリで、生産量もごく少量。でも、これから有名になるかもしれない。他にもZinfandelやCabがあったが、どれも最高に美味しかった。これは今日買うしかないだろう。ちょっとしたサプライズだったけど、こんなワインに出会えるのもイベントに参加できたおかげだ。


次に、Hartford Family Wineryに向かう。Chardonnay、Pinot、Zinfandelのみ作っているワイナリで、下調べをした段階で期待大のワイナリだ。ここまで結構飲んできたけど、ここのPinotはまた格別だった。Pinotのテイスティングは樽が置かれた倉庫の中だった。

凄く上品で深い味わい。そして舌の上で複雑なテクスチャを作り出している。う〜ん、やられた。ワイナリの雰囲気もよく、最高だった。


昼食をとった後、最後の目的地Siduri Winesへ向かう。ここはPinot Noir専門と言っても良いワイナリだが、ワイナリ自体はただの倉庫で、そこにこれでもかと人が押し寄せてPinot Noirを飲みまくっている。負けじと飲んだが、とにかく半分ヘロヘロ状態だったので、ライブラリワインなど高価なワインの試飲のみに力を入れる。Single Vinyardものをかなり飲んだが、正直まだ若い。もう少し時間を置かないと本来の美味さが出てこないのではないかと思う。それにしても、ここでも良く飲んだ。これが全部タダとは恐れ入った。


結局二日目に買ったのはこの三本のみ。

今回の旅の収穫はとてつもなく大きいと思う。Russian River Valleyに行ったのは2回目なのだが、これほどまでレベルの高いPinot Noirに出会えたのは幸運だった。Napaなんかに比べると、観光地化されていなくて、敷居が低いし、素朴で親切なワインメーカーたちが沢山いて好感が持てる。今回の旅は、妻が「こんなのあるよ」とイベントのことをリマインドしてくれたおかげで実現出来た。そしていつものように、帰りの運転を頼んでしまった。感謝感謝である。